全国の七輪愛好者のみなさまコンニチワ。スギヤマ@江東区がお送りする「七輪通信」第3号です。前回の配信からすでに3ヶ月ちかく経過しているのでもう忘れられてしまっているかもしれませんね。どうです、みなさん七輪使ってます?七輪の上に並べた食材って、自然と季節感を映した物になりますよね。これからの季節もおいしい食材が目白押し。みなさんおすすめの食材がありましたら教えてください。
【七輪とダッジオーブン】
前回の予告で、七輪とダッジオーブンを比較考察すると書いておきながら、さて書こうかという段になって初めて気が付きました。七輪とダッジオーブンでは用途がちがう!七輪は加熱の道具でダッジオーブンはナベ(兼オーブン)ぢゃないか!せっかく文化論にまで話を広げようと思っていたのに・・・何たる勘違い、何たる早とちり。しかし七輪通信をご覧の諸兄は、前回の予告の段でこれは巷によくあるステレオタイプな「農耕民族と狩猟民族の比較文化論」(もどき)だという事を看破していた事でしょう。ゴメンナサイ、まったく以ってその通りです。
しかし、狩猟民族=移動、農耕民族=定住と考えると、土製の調理器具である七輪や土鍋はやはり定住を前提とした道具でしょうし、ダッジオーブンは移動や野外での使用を前提としているのかもしれません。(それにしてはダッジオーブンは重いですがね。それに日本にも南部鉄器というのがあるし・・・)
オーブンといえば私は以前から、材料を上からも加熱するこうした調理器具や調理方法が、なぜ欧米では一般的なのに日本では発達しなかったのか疑問に思っています。これについて論じたモノってあるのかしら。やはり暖炉と囲炉裏なんかに帰結するのでしょうかね。
おっと脱線。七輪とダッジオーブンです。「比較文化論」は諦め「アメリカ文化崇拝と日本文化への回帰(復古)」とでもします。(これもパターン化のひとつか?)
現在の七輪の隆盛(←本当?)を考察してみました。昨今の七輪ファンの増加にはアウトドアブームが密接に関与しているでしょう。あと、グルメ(厭な響きっ)ブームの影響も否定できません。
アウトドアといえば当然アメリカ。ブームの中心は当然、Made in U.S.A.カタログからポパイに至る世代でしょう。完全なアメリカ崇拝者たちです。コールマン、シェラデザイン、バックetc....まあ、機能に優れた格好良いプロダクトなのですから、皆があこがれるのも当然。当時のアメリカではバックパッキングブームの影響で、こうしたアウトドアグッズ類が大きく進化した事も関係している事でしょう。
こうしたブームの中には、その流れからちょっと違う方向を向きたいヒトがかならず居るもの。早い話がへそ曲がり、あまのじゃくです。コールマンの2バーナーが全盛の中で、皆と一緒はヤダと云うヒトの幾人かが七輪に目を向けた事でしょう。目を向けたというより、思い出したという方が適当かもしれません。「なーんだ、身近にこんなに良いものがあるじゃないか」と。
外国文化にあこがれ、指向していると、何かの拍子にそうした外の文化に勝るとも劣らない文化が身近に存在することに気付く事があります。そして、それがもっとも自分に合っている事に感銘を受けるのです。海外旅行から帰ってくると、ごはんと味噌汁がいちばん美味しいと思う気持ちと同じかもしれません。(女性然り!?)
【おつゆをこぼすな】
アサリやハマグリも春から夏にかけて旬を迎える美味しい食材のひとつ。東京湾でもぼちぼち潮干狩りの話題が聞かれる時期となりました。ところで、こうした2枚貝を焼く時、みなさんはどうしてます。わたしはうっかりすると、貝が開くときやひっくり返すときに流れ出てしまうあの美味しい”おつゆ”が惜しくて仕方ないのです。
貝って焼けてくるとぱかっと開きますよね。で、たいてい上側の殻に身が着いているのでバランスを失ってひっくり返り、美味しいおつゆがこぼれてしまいがちです。また、無事に開いても、上側に着いた身とおつゆを一緒にいただくためには、これをひっくり返さなければなりません。
わたしはこうした時、開いた殻を手で閉じてひっくり返すのですが、素手では熱くてできません。そこで軍手をはめての作業となります。ところが、手で貝を閉じてもわずかな隙間からこぼれ出る熱いおつゆが軍手にしみて滅法熱いんです。素手ならすぐに振り払えば収まる熱さでしょうが、軍手にしみているので熱さが引かずに苦悶するのです。小さなアサリを相手に格闘する姿。本人は本気でも端から見たらさぞ間抜けな事でしょう。
こうした熱い思いをせず、美味しいおつゆを失わない様にアサリをいただくため、先日わたしは貝のちょうつがい(蝶番)を取り去る事を思いつき実行しました。焼く前にこの蝶番をナイフで削り落とすのです。蝶番を落として貝が開かなしてから火にかけ、下側の殻と貝柱が火が通って離れたら、ひっくり返して離れた貝殻を外せば、うまく行くと云う算段です。
その結果、あのぱかっと開き、ひっくり返る事を避けることは出来たのですが、火の通りを判断する事に問題を生じました。そう、貝が開いてくれないと火の通りが判断できないのです。その他にも、貝をいただくときの取っ手として便利な、開いた側の殻が無いのも不便です。
と云うことで、今回の試行は失敗でした。しかしこの試みにより貝を食するプロセスでは、貝がぱかっと開く瞬間が如何にその楽しみの多くを占めているかが分かりました。あなたも想像してみてください。焼いてもいっこうに開かないハマグリを・・・オイシクなさそうでしょ!
貝のおつゆを逃さずにいただく方法については、これからも探求してみるつもりです。良い方法をご存知の方はぜひともお教えください。今回の蝶番外しの他にも、焼き網の網目寸法や形状を工夫する事も必要かもしれませんし、エスカルゴ挟みを改造するなんて方法もあるかもしれませんね。聞いた話では江東区の亀戸あたりに焼き蛤専門店?があるらしいので、そちらの調査もしてみたいものです。
【関連グッズ】エンタツ
「エンタツ」と云う火起こしを補助する器具を見つけました。詳細は以下の説明をご覧ください。柿渋のウチワや火吹き竹も良いですが、こんなのもアリですね。シンプルな構造には好感が持てます。(製品は金属製の筒なので自作も可能か?)以下、製品の説明より引用。
”この筒は七輪の上に乗せて使います。その名もエンタツ。つまり煙突ですね。これがなかなかの優れ物なんです。実は「炭おこしの達人」なのです。どの様に使うかと言うと、先ず、新聞紙などの焚付けを置きその上に炭を置きます。新聞紙に火を付けたらこのエンタツをかぶせます。これでおしまい。後は10分か15分したら勝手に炭がおきています。原理は正に煙突、筒の中に上昇気流を起こすので、下からファンで風を送るのと同じ効果があります。一度使ったら驚きますよ。ホントにおすすめです!お一つどうぞ。七輪だけじゃあなく、バーベキューコンロなどでも勿論使えます。\1,200(送料\600)”http://www.sun-inet.or.jp/~auvel/shop/goods/gd_etc/entatu/entatu.htm
【関連書籍】「炭火クッキング道楽」
増田幹雄編 創森社 \1,300-
アウトドアに限定しない炭火料理関係の図書。七輪通信はこの記事からの引用(盗用?)が多い?
【次回予告】
蝶番って言葉は、貝が開いた時の形状がその由来なのでしょうか。文字も形も綺麗ですよね。蝶の中にはナントカシジミって名前のものがいますけど、あのシジミは蜆なのかしら? ところで栄螺(サザエ)とかの巻き貝に虫偏が付くのは頷けますが、蜆や蛤にも虫が付くのは解せませんよね。
このところ週刊誌やTVで、七輪を使った焼肉屋の紹介やちょっとした特集を目にする事が多い様に感じます。はたしてこれを大々的に取り上げるのはTV東京でしょうか。それともサライ、ポタ?
次回は七輪とは切っても切れない関係の”お醤油”について考えてみたいと思います。「ショーユより炭のが先だろ!」とおっしゃる方もいらっしゃるでしょうが・・・許して!