50周年仕様車と1958年のC100 ここで気になったのはフロントフェンダーだ。記念仕様のリトルカブはごく薄い水色となっている。本来、スーパーカブのフロントフェンダーは車体と同じ色としてデザインされたのだが、フェンダーの材質がポリエチレンで当時の技術では車体と同色にすることが出来なかったためやむおえず車体と異なる色で発売されたのだ。 そのためフェンダーが水色のカブは初期型暫定色と呼ばれていた。つまり、記念仕様のリトルカブは初期型のC100でもさらにその初期方というC100をモチーフにしてあるというかなりマニアックなカラーリングである。しかし、言い換えるとこのリトルカブは暫定的な初期型のカラーリングであって、デザイナーが意図したオリジナルのデザインでは無いと言える。 ホンダの礎を築いたともいえるスーパーカブの50周年記念仕様をスーパーカブのオリジナルデザインとするか、初期型の暫定的なカラーリングとするかはどういう経緯で決められたのだろう。 初期型のカラーリングの方がレトロな雰囲気で受けるからだろうか。それとも、スーパーカブのデザインが完成されすぎているが為、フロントフェンダーをボディと同色にすると現行のカブとそれほど違わない印象となってしまうからだろうか。 とは言ってもこのリトルカブ、かなり可愛いと思う。タンクサイドのステッカーなどはかなり良く出来ていて、リトルカブのオリジナルよりも似合っている。ちなみにこのマルエムブルーという車体色名はまったく新しいタイプのモペッドを創るという1950年代後半のスーパーカブ開発プロジェクトの社内呼称「マルエム」から名付けられている。